ヴィクトリア朝と呼ぶ時代が、英国にはあります。18歳という若さで即位したヴィクトリア女王が、1837年から1901年までの60数年間を統治していたのですが、特別にヴィクトリア朝という言葉で形容され、注目されるのには、理由があります。それは、産業革命によって経済が発展し、インドを傘下に収めるなど、大英帝国としての絶頂期を迎えていた時代だからです。おかげで、文化が華開き、芸術も爛熟期を迎え、ファッションは華やぎ、ジュエリーも身近な存在となり、魅力的なジュエリーデザインが多く発表されました。

この時代には、ちょうどダイヤモンド鉱山が発見され、ジュエリーに関心の高いヴィクトリア女王も、ダイヤモンドをフィーチャーしてデザインされたジュエリーを寵愛されたとのことです。

ヴィクトリア女王は、深く国民から愛され、ファッションリーダー的な存在でもあり、女王が愛したジュエリーのモチーフはトレンドとなっていました。女王が好んでいたジュエリーには、草花や鳥、月や星など、自然の風物による美しさを象ったモチーフが多く、なかでもハートをこよなく愛されたことで知られています。

バックス ＆ ストラウスは、世界で最も古いダイヤモンドメゾンとして、世界でも有数の宝石商だけが集まるロンドンに拠点を置き、このヴィクトリア朝の時代はもちろん、230年以上もの永きにわたり、ダイヤモンドビジネスに携わってきた実績があります。

バックス ＆ ストラウスのダイヤモンドウォッチ、そして、ジュエリーには、ダイヤモンドを主役にしている、という自負があります。永い歴史を背景にし、伝統のあるダイヤモンドメゾンとして、まず、天然で高品質であることはもちろん、徹底してカットにこだわって創り出したダイヤモンドの魅力を伝えるため、すべてのクリエイティブをダイヤモンドから始める、という強い信念があります。

そのため、無色のラウンドシェイプ ダイヤモンドについては、どんなに小さな石でも“アイデアル カット”を施したものだけを使用しています。“アイデアル カット”とは、ラウンドブリリアントカットの理想的なプロポーションのことですが、石の内部に取り込まれた光が最大限に反射するよう、ファセット（切子面）の角度を緻密に計算しています。ただし、このカットを実現させるためには、高価なダイヤモンド原石のおよそ60％を削り落とさなければなりませんが、ダイヤモンドに対するバックス ＆ ストラウスの徹底したこだわりを理解していただくためには、お伝えしておきたい事実です。