Royal Visit by His Royal Highness Prince Michael of Kent Part Ⅱ


マイケル オブ ケント王子殿下のその颯爽とした立ち居振る舞い、そして、細部のディテールにまで気を配った見事な着こなしは、英国の伝統とモダンな感覚を両立させた格式の高いブリティッシュ スタイルを表現し、国内外のファッション関係者から熱い視線を浴びています。

2007年にはオーダーメイドの名門高級紳士服店から成る「サヴィル・ロウ・ビスポーク協会」の代表として、フィレンツェの服飾見本市ピッティ ウオモなどに参加。さらに、アメリカ版エスクァイア誌が選ぶベストドレッサー(2008年度)の王室部門に選出されるなど、英国王室を代表する、洒落た英国紳士としての資質と叡智が、高く評価されています。

王子殿下は、また趣味でも、多才な一面を持っています。ヴィンテージカーの愛好家としても知られ、コンコース オブ エレガンスという、出展される自動車のクオリティ、格式ともに英国最大と伝えられるコンクールのパトロンを努めています。すでに8回目を迎えているコンコース オブ エレガンスですが、当初は、女王即位60周年を記念した、1回限りの催しとして、ウィンザー城で開催されました。その後、開催を続行して欲しいとの声が多く寄せられ、引き続き、第2回がホリールード宮殿、2017年以降がハンプトンコート宮殿を舞台として開催が引き継がれ、その成り立ちから英国王室と関係の深いコンクールとしても知られています。

モータースポーツの世界でも、王子殿下の活動は、ことのほか積極的です。1992年には、チームの一員として1929年製のベントレー スペシャルを駆り、スピード記録を樹立した実績があります。王立自動車クラブを始め、英国のモーター スポーツ アソシエーション、また、英国モータースポーツ発祥の地であるブルックランズ ミュージアム トラストなどで代表を務め、英国紳士らしい立場からレーシング スピリッツへの理解を示し、サポートを続けています。

王子殿下は、ヴィンテージカーやモータースポーツはもちろんですが、他のスポーツにも熱心に参戦してきました。たとえば、ボブスレーでは、1966年から1971年まで、英国代表選手の1人として、世界選手権などを含む世界各国で行われた競技大会に参加。1971年、冬季プレオリンピック予選に参加するため札幌を訪れたのが、王子殿下の日本初訪問でした。以来、日本という国の礼儀正しさと親しみやすさ、そして文化と食にはいつも感銘を受けていると語っています。およそ50年振りの、今回の日本では、大都会とは異なる軽井沢周辺の長閑な風景が、ことのほか強く印象に残っているということです。